こんにちは。進学塾湊の白數です。
授業をしていると、伸びていく子には共通点があるように感じます。
それは、頭の良さよりも先に、「人の話を聴ける」ということです。
先生の目を見て、うなずく。
大事なところでペンを動かし、メモをとる。
言われたやり方を、まずはそのままやってみる。
どれも特別なことではありません。
でも、この「当たり前」ができているかどうかで、同じ授業を受けても、持ち帰るものがまったくちがってくるんですね。
もちろん、話を聴いているだけで成績が上がるわけではありません。
自分で書いて、解いて、まちがえて、もう一度やる。そこは変わりません。
ただ、その前に、何をどうやるのかを受け取れていなければ、せっかくの努力がちがう方向に進んでしまいます。
湊では、まず全員に勉強の「型」を伝えます。
身についたら、自分なりに改良していけばいい。
そのときに力になるのが、言われたことをまずやってみる素直さです。
「自分のやり方のほうが合っている」と思うこともあるでしょう。
それでも、迷ったら一度、信じる人の言うとおりにやってみる。
そうして型が身についた子は、あとから自分で伸びていきます。
だから私は、聴く力は、英語や数学の力より先に身につけたい力だと思っています。
では、聴く力は生まれつきのものなのでしょうか。
私は、そうは思いません。
話している人のほうを向く。
最後まで口をはさまずに聴く。
大事だと思ったことは書いておく。
わからなければ、あとで質問する。
こうした小さなことの積み重ねで、少しずつ育っていくものです。
最初はぎこちなくても構いません。
「聴こう」と意識する日を重ねていけば、いつか息をするように自然にできるようになります。
聴く力は、才能ではなく習慣です。
ご家庭でも、「ちゃんと聞きなさい」と言うより、お子さんの話を最後まで聴いてあげることが、いちばんの近道なのかもしれません。
子は親の鏡、とも言いますから。
そして、これは大人にも言えることです。
生徒の話を聴いているつもりで、実は自分が次に言うことを考えている。
私にも、そんなときがあります。
生徒に「聴きなさい」と言う前に、まず自分が目の前の生徒の話を聴けているか。
これを一番伝えたい相手は、もちろん自分自身です。
今日も一つ、耳を傾けるところから始めましょう。

