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2027年度 京都府高校受験情報【第3弾】

目次

洛北・鳥羽・日吉ケ丘・開建を徹底比較

高校受験は、「偏差値が高い高校を選べばいい」というものではありません。

高校によって、学ぶ内容、校風、大学進学への考え方、探究活動、そして入試で評価されるポイントは大きく異なります。

さらに、2027年度(令和9年度)の京都府公立高校入試から、入試制度が大きく変わります。

これまで以上に、

「この高校は、どんな生徒を求めているのか」

「自分の強みを、どのように評価してもらえるのか」

という視点が重要になります。

そこで第3弾では、

  • 京都府立洛北高等学校
  • 京都府立鳥羽高等学校
  • 京都市立日吉ケ丘高等学校
  • 京都市立開建高等学校

の4校を取り上げます。

この4校は、単純に偏差値で比較するだけでは見えてこない、学校ごとの教育の違いが非常にはっきりしている4校です。

今回は、

「学校の特色」→「他校との違い」→「2027年度入試」→「大学進学実績」→「どんな生徒に向いているか」

という視点から整理します。


情報について

本記事は、2026年8月27日時点で京都府教育委員会、京都市教育委員会、各高校が公表している資料等をもとに、進学塾湊が独自に整理・分析したものです。

2027年度入試については、今後正式な募集要項等で内容が確定・更新される場合があります。出願・受検にあたっては、必ず各教育委員会および各高校が発表する最新情報をご確認ください。


まず知っておきたい「2027年度入試」の大きな変化

2027年度から、京都府公立高校の入試制度が大きく変わります。

これまでの入試制度から、学校・学科の特色をより反映した新しい選抜制度へ移行することになります。

そのため、

「偏差値が○○だから、この高校」

だけではなく、

「自分の得意なこと・好きなこと・伸ばしたい力を評価してくれる高校はどこか」

という考え方が、これまで以上に重要になります。

そして今回取り上げる4校は、まさにこの**「高校との相性」**を考えることが重要な学校です。


4校を比較すると

洛北鳥羽日吉ケ丘開建
設置京都府立京都府立京都市立京都市立
学校を一言で表すと科学・探究国際・挑戦英語・越境協創・探究
最大の特徴中高一貫・SSHグローバル・スポーツ単位制・国際教育新しい高校教育
探究★★★★★★★★★☆★★★★☆★★★★★
国際性★★★★☆★★★★★★★★★★★★★★☆
理系志向★★★★★★★★☆☆★★★☆☆★★★★☆
大学進学★★★★★★★★★☆★★★☆☆★★★☆☆
主体性★★★★★★★★★☆★★★★★★★★★★

※星評価は公式評価ではなく、学校の教育内容・進路・学校生活等をもとにした進学塾湊独自の整理・評価です。


① 京都府立洛北高等学校

「科学と探究を、本気で学ぶ高校」

今回の4校の中でも、大学進学という観点から非常に高い実績を持つのが洛北高校です。

洛北の大きな特徴は、

「科学的に考え、探究する教育」

を重視していることです。

そして、洛北を理解する上で絶対に外せない特徴があります。

洛北高校は、京都府立洛北高等学校附属中学校を併設する、中高一貫教育校である

ということです。

洛北高校は平成16年から附属中学校を併設し、6年間の一貫した教育を行っています。学校自身も、中高一貫教育の基本コンセプトとして「SCIENCE」を掲げています。


洛北には「中学校からの6年間」がある

洛北高校には、

  • 附属中学校から6年間かけて学ぶ生徒
  • 高校入試を受けて高校から入学する生徒

がいます。

この点は、洛北高校の教育内容だけでなく、大学進学実績を見る上でも非常に重要です。

中高一貫教育では、6年間を見通しながら、

  • 理数教育
  • 科学的思考
  • 探究活動
  • 英語教育
  • 主体的な学習

などを継続的に積み重ねていきます。

つまり洛北は、

「高校3年間だけで完成する学校」ではなく、6年間の教育を大きな柱として持つ学校

なのです。


洛北の魅力は「理系に強い」だけではない

「洛北=理系」というイメージを持つ方も多いと思います。

もちろん、理数教育は洛北の大きな特色です。

しかし、本当の魅力は、

自分で問いを立てる

調べる

仮説を立てる

検証する

結果を発表する

という、

大学や研究機関にもつながる「探究する力」

を育てているところにあります。

SSH(スーパーサイエンスハイスクール)としての活動も、洛北の大きな特色です。


大学進学実績は非常に高い

洛北高校が公表した令和7年度卒業生の大学等合格者数では、

国公立大学 142名

となっています。

内訳は、

  • 現役合格 112名
  • 過年度生 30名

です。

主な実績として、

  • 東京大学 2名
  • 京都大学 19名
  • 大阪大学 9名
  • 神戸大学 9名
  • 国公立医学部医学科 12名
  • 難関10大学 46名

という非常に高い数字が公表されています。

京都府内でも、トップクラスの大学進学実績であることは間違いありません。


ただし、洛北の進学実績を見るときに重要なこと

ここは、保護者の方にぜひ知っておいてほしいポイントです。

先ほどの、

京都大学19名
国公立医学部医学科12名

といった数字は、

洛北高校に在籍する生徒全体の実績

です。

つまり、

附属中学校から進学した中高一貫生と、高校入試を経て入学した生徒を合わせた学校全体の実績

として公表されています。

そのため、

「高校から洛北に入学した生徒だけで、この実績が出ている」

と考えることはできません。


中高一貫生の存在を考慮して実績を見る

洛北の高い大学進学実績の背景には、

附属中学校から6年間かけて学力や探究力を積み上げてきた生徒たち

の存在があります。

実際に洛北高校は、

  • サイエンス科(中高一貫コース)
  • 普通科文理コース
  • 普通科スポーツ総合専攻

など、それぞれ異なる特色を持つコースで構成されています。

したがって、大学合格実績を見る際には、

「洛北高校全体としての実績」

と、

「高校から入学する生徒にとっての3年間」

を分けて考える必要があります。

これは、洛北を高校受験で目指す場合には非常に重要です。


「高校から洛北に入れば、同じ実績になる」とは限らない

洛北の大学進学実績は非常に魅力的です。

しかし、

「京都大学に19人合格しているから、高校から入っても同じような環境で同じ結果が得られる」

と単純に考えるのは注意が必要です。

洛北には、

中学校から6年間かけて学んできた生徒

がいます。

当然、高校入学時点での学習の積み重ねや、探究活動への経験には違いがあります。

そのため、最難関大学への進学実績を見る際には、

中高一貫教育による6年間の積み上げを含んだ学校全体の実績

として理解することが大切です。


では、高校から洛北に入る価値はないのか?

もちろん、そんなことはありません。

むしろ、

  • 高いレベルの仲間と学びたい
  • 数学や理科を深く学びたい
  • SSHの環境で探究活動をしたい
  • 国公立大学を目指したい
  • 高校から本格的に学力を伸ばしたい

という生徒にとって、洛北は非常に魅力的な選択肢です。

大切なのは、

「大学合格実績の数字だけで選ばない」

ということです。


こんな生徒におすすめ

◎ 特におすすめ

  • 数学・理科が好き
  • 科学や研究に興味がある
  • 「なぜ?」を深く考えることが好き
  • 高いレベルの環境で学びたい
  • 国公立大学を目指したい
  • 探究活動を本格的に行いたい

進学塾湊の見方

洛北は、

「大学合格実績だけを見て選ぶ高校」ではありません。

併設型中高一貫教育という大きな特色を持ち、

6年間を通して学力・科学的思考・探究力を育てる学校

です。

そして高校から入学する生徒は、その環境に3年間加わることになります。

だからこそ、

「京都大学に何人合格しているから」

ではなく、

「洛北の科学・探究を中心とした学びの中で、自分が成長できるか」

を考えることが重要です。

【進学実績を見る際の注意】

洛北高校の大学合格実績は、附属中学校から進学した生徒と高校から入学した生徒を含む学校全体の実績です。高校入学者のみの進学実績とは異なる点に注意が必要です。


② 京都府立鳥羽高等学校

「世界に挑戦する高校」

鳥羽高校は、今回の4校の中でも非常に幅の広い特色を持っています。

キーワードは、

グローバル × 挑戦 × スポーツ

です。

鳥羽には、それぞれ異なる個性を持った学びがあります。

特に注目したいのが、

国際的な視野を持って学ぶ環境

です。


「英語を勉強する高校」ではない

鳥羽のグローバル教育は、

単に、

「英語ができるようになる」

ことだけを目的にしているわけではありません。

海外や異文化に触れながら、

日本とは違う価値観を知る

自分の考えを持つ

相手に伝える

異なる文化の中で行動する

という力を育てていきます。


もう一つの鳥羽「スポーツ」

鳥羽高校のもう一つの大きな特色が、スポーツです。

競技力を高めながら高校生活を送りたい生徒にとっても、鳥羽は重要な選択肢になります。

つまり鳥羽は、

「自分の得意分野を伸ばしながら、将来を考えることができる高校」

です。


大学進学実績

鳥羽高校が公表している40期生(令和8年3月卒業)の進路実績では、

国公立大学 50名

私立大学 583名

となっています。

近畿圏の国公立大学や、関関同立、産近甲龍などを含め、幅広い進路を実現しています。


こんな生徒におすすめ

◎ 特におすすめ

  • 英語・国際分野に興味がある
  • 海外に興味がある
  • 多文化に触れてみたい
  • スポーツを本気で続けたい
  • 部活動と勉強を両立したい
  • 高校生活の中で自分の可能性を広げたい

進学塾湊の見方

鳥羽は、

「大学に行くためだけの高校」ではありません。

高校3年間の中で、

「自分は何が好きなのか」

「何に挑戦したいのか」

を見つけ、それを将来の進路につなげていく。

そんな魅力を持った高校です。


③ 京都市立日吉ケ丘高等学校

「英語と越境を武器にする高校」

日吉ケ丘高校は、今回の4校の中でも非常に個性的な学校です。

その最大の特徴が、

進学型単位制

です。

自分の興味や進路を考えながら学びを選択していくことが、日吉ケ丘の大きな特色です。


「自分で選ぶ」ことを学ぶ

高校では、

「学校が決めた授業を受ける」

という形が一般的です。

しかし日吉ケ丘では、

「自分の進路を考え、自分に必要な学びを選ぶ」

ということを大切にしています。

これは大学進学だけでなく、

自分の人生を自分で考える力

にもつながります。


日吉ケ丘といえば「英語・国際教育」

日吉ケ丘のもう一つの大きな特色が、

英語と国際教育

です。

海外との交流、多様な文化との接点を持ちながら、英語を実際のコミュニケーションの道具として使う環境があります。

さらに、地域や社会の課題に目を向け、主体的に考え行動する探究活動や、生成AI、VR、3Dプリンターなどを活用した新しい学びにも取り組んでいます。


大学進学実績

学校が公表している令和7年度の進路別合格者数では、

国公立4年制大学 18名

私立4年制大学 536名

となっています。

大学進学だけではなく、

海外の大学等への進学や、専門分野への進路など、多様な選択肢があることも日吉ケ丘の特徴です。


こんな生徒におすすめ

◎ 特におすすめ

  • 英語が好き
  • 海外に興味がある
  • 人と話すことが好き
  • 自分で進路を考えたい
  • 新しいことに挑戦したい
  • 学校の外にも積極的に出ていきたい
  • 自分の世界を広げたい

進学塾湊の見方

日吉ケ丘は、

「大学進学実績だけで選ぶ高校」ではありません。

むしろ、

「高校生活の中で、自分の世界を広げたい」

という生徒に向いている高校です。

英語を学ぶ。

海外を知る。

地域に出る。

さまざまな人と出会う。

その経験を通して、

自分がどんな人間になりたいのかを考える。

日吉ケ丘の魅力は、そこにあります。


④ 京都市立開建高等学校

「高校そのものが新しい」

今回の第3弾で、最も従来の高校のイメージとは違う学校が開建高校です。

開建は、

「これまでの高校とは違う高校教育」

を目指してつくられた学校です。

大切にしているのは、

自分で考えること。

そして、

仲間と協力して、新しいものをつくること。

です。


「正解を教えてもらう」から「問いをつくる」へ

開建では、

自分で問いを見つける

ことが重要になります。

社会や地域を見て、

「こんなことができるのではないか」

と考える。

そして、

仲間と話し合う。

実際に動く。

失敗する。

また考える。

この繰り返しが、開建の教育の大きな特徴です。


開建は「協創」の高校

開建のキーワードは、

協創

です。

一人で正解を出すのではなく、

人と協力しながら、新しいものをつくる。

そのため、

  • プロジェクト型学習
  • 地域との連携
  • 学校外との協働
  • 自分たちで企画する活動

などが重要になります。


大学進学実績

開建高校が公表している令和7年度、開建高校1期生の進路状況では、

国公立大学 15名

私立大学 559名

となっています。

さらに、

  • 短期大学 8名
  • 専修・各種学校 44名
  • 公務員 1名
  • 就職 5名

という、多様な進路があります。


開建は「大学進学だけ」が目的ではない

ここは非常に重要です。

開建を、

大学合格実績だけで評価する

と、本当の魅力が見えません。

開建は、

「自分は何をしたいのか」

を考え、

「それを実際にやってみる」

ことを大切にする学校です。

大学進学を目指す生徒もいます。

専門分野へ進む生徒もいます。

就職を選ぶ生徒もいます。

そのすべてを含めて、

「自分の進路を自分でつくる」

という考え方が開建の大きな特色です。


こんな生徒におすすめ

◎ 特におすすめ

  • 自分で考えることが好き
  • 人と話しながら考えることが好き
  • 「やってみたい」がたくさんある
  • プロジェクト型の活動が好き
  • 普通の授業だけでは物足りない
  • 将来やりたいことを高校で見つけたい
  • 自分から行動できる

進学塾湊の見方

開建は、

「偏差値だけで選ぶ高校」から最も遠い高校の一つ

だと思います。

もちろん学力は必要です。

しかし、それだけではありません。

自分から動けるか。

人と協力できるか。

正解のない問題を楽しめるか。

そういった力が、開建では非常に重要になります。


4校の進学実績を数字で比較すると

洛北鳥羽日吉ケ丘開建
国公立大学142名50名18名15名
私立大学※学校全体実績583名536名559名
京都大学19名
大阪大学9名
神戸大学9名
国公立医学部医学科12名

※数字を見る際の重要な注意

洛北については、

附属中学校から進学した中高一貫生を含む学校全体の実績

です。

一方、他校についても学校ごとに、

  • 現役生のみ
  • 既卒生を含む
  • 合格者延べ人数

など、集計方法が異なります。

したがって、

数字だけを横並びで比較するのではなく、各校の教育内容や生徒構成も含めて見る

ことが重要です。


4校を「こんな生徒なら」で考える

「科学・数学を深く学びたい」

洛北

ただし、中高一貫教育校であることを理解した上で、科学・探究を重視する生徒におすすめです。


「世界に挑戦したい」

鳥羽

英語、海外、国際交流、スポーツなど、自分の得意分野を伸ばしたい。


「自分の世界を広げたい」

日吉ケ丘

英語や海外に興味があり、高校の外にも出てさまざまな人と関わりたい。


「自分で何かをつくりたい」

開建

「こうしたい」と思ったことを、仲間と一緒に実際に形にしてみたい。


4校を「偏差値だけ」で並べない

高校選びでは、

「洛北の方が偏差値が高いから洛北」

「開建の方が入りやすそうだから開建」

という決め方だけでは、本当の意味での高校選びにはなりません。

例えば、

「数学が好きで、科学を深く学びたい」

なら洛北。

「海外や世界に挑戦したい」

なら鳥羽。

「英語を使って、人と関わりながら世界を広げたい」

なら日吉ケ丘。

「自分でプロジェクトを立ち上げ、何かを形にしたい」

なら開建。

というように、

「この子は高校で何をしたいのか」

から考えることが大切です。


受験生・保護者の方へ

高校選びで、

「偏差値が高い高校=良い高校」

と考えてしまうのは、少しもったいないと思います。

高校には、それぞれ違った学び方があります。

6年間かけて科学的思考を育てる高校。

世界に挑戦する高校。

英語を通して世界を広げる高校。

仲間と未来をつくる高校。

だからこそ、

「どこに合格できるか」

だけではなく、

「この高校で何をしたいのか」

を考えてほしいと思います。

高校生活の3年間は、大学受験のためだけの3年間ではありません。

その3年間で、

何を学ぶのか。

誰と出会うのか。

何に挑戦するのか。

そして、

どんな自分になるのか。

そこまで考えて高校を選んでほしいと思っています。


進学塾湊では、今後も高校受験情報を更新します

第1弾では、

  • 堀川
  • 西京
  • 嵯峨野
  • 桃山

第2弾では、

  • 南陽
  • 紫野
  • 山城
  • 城南菱創

第3弾では、

  • 洛北
  • 鳥羽
  • 日吉ケ丘
  • 開建

を取り上げました。

今後も、

  • 洛西
  • 北嵯峨
  • 鴨沂
  • 京都工学院
  • 京都すばる
  • 京都奏和
  • 美術工芸

などについて、2027年度入試制度、学校の特色、進学実績、倍率などを順次整理していきます。

最終的には、

「京都の高校を、偏差値だけでなく、教育内容・入試制度・進学実績・学校との相性から比較できるデータベース」

を作っていきたいと考えています。


第3弾の4校を一言でまとめるなら

洛北

「6年間の科学・探究教育を持つ高校」

鳥羽

「世界に挑戦する高校」

日吉ケ丘

「自分の世界を広げる高校」

開建

「自分たちで未来をつくる高校」

この4校は、単純な偏差値順ではなく、

「高校で何を経験したいか」

から選んでほしい4校です。

そして今回、特に洛北については、

「華やかな大学進学実績を見るだけではなく、その背景にある併設型中高一貫教育まで理解する」

ことが重要です。

学校の数字を見る。

そして、

その数字がどのような教育環境から生まれているのかを見る。

これもまた、これからの高校選びでは非常に大切な視点だと、進学塾湊では考えています。

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