前期で挑戦、中期でリベンジという京都の入試の性格上、前期で不合格を経験する生徒が一定数いる。
同じ高校でも前後期で難度が違うのだから、志望校が中期でギリギリの生徒はつらいところだ。
大阪から京都にやってきて久しぶりにこの前後期型の入試を体験して、難しいと思う反面、良いと思うこともある。
欲しいものは必死に頑張らないと手に入らないという経験。
本当に頑張りきらずに何となく前期で合格してしまった生徒はその先に不安がよぎる。
何も得ずに高校生になってしまった感が強い。
それは志望校を安全ゾーンまで極端に下げて現役で大学に通った子に似ている。
今日は中期試験前の最後の日曜日。
現に目の前の生徒たちは休憩時間も一言も喋らず(個々で休憩をとって)勉強している。
前期試験前は確実にもっとゆるかった。
前期から中期までのほんの数日間で彼らの目には火がともった。
答えを隠していた生徒はしなくなり、質問をしなかった生徒は質問に来るようになった。
前期試験は本人たちにとっても初めての挫折だったかもしれないし、不合格はつらかっただろう。
でも、目の前の彼ら彼女らを見つめながら湊に来た頃のことを思い出すと私には感動しかない。
明後日は軽く合格して、この経験を生涯の礎にしてほしい。