中3になると、いよいよタイムリミットが近づいてくる感がある。
生徒一人ひとりの力と残された時間、物理的に可能である努力量から導かれる結果を、自らの経験値から大まかに算出してみる。
年齢を重ねると多くの能力は衰えていくが、これに関しては、より早い時期により正確に算出できるようになるものである。
さて、ぼんやりとだが、それぞれの生徒の届く高さが算出された後どうするか。
もちろん、受験生として最大限の学習を促す。
ただし、難しいのはその塩梅で、全てを厳しいルールにしてしまえばこちらは楽だが、同時に生徒たちもルールに従うだけの楽さに身を委ねて自主性が失われてしまう。
かといって、生徒に全てを任せると、すでに明確な目標のある生徒や自分に厳しいを除いて、元来楽を求める人間という生き物にとっては、また、まだまだ発達の未熟な中学生にとっては、楽な道を選ぶのが当たり前になってしまう。
そこで、ある生徒にはルールを決め、ある生徒には心に問いかけ、ある生徒は放任する、生徒一人ひとりをよく見て、今その生徒がどの段階にいるのかに合わせて対応を変えていく。
ルールを決めてスタートした生徒は、いずれルールが習慣となり、習慣は無意識となり、学習を生活の中心とする受験生に。
心に問いかけた生徒は、自問自答し、今何をなすべきかを考え、明確な意思を持つ受験生に。
放任した生徒は、人生初めて独り立ちの必要性を感じ、覚悟を決め、自分のために学習する受験生に。
受験というのはあらゆる生徒にとって大きな成長の場だと思う。
今まで自動的に繰り返されてきた日々、当たり前の自分から一つ殻を破る大きな契機だと思う。
だから、それを一番近くで見られる大人として、一人ひとりの生徒が成長し、殻を破るのを促すようなやりとりをしたい。

